沖縄そば
沖縄そばについて調べてみると・・・
沖縄ソーキそば(ソーキとは豚のアバラ肉のこと)を食べてから、沖縄そばのことが少し気になっていたので、沖縄そばについて。
どうも調べてみると、
私が食べた沖縄ソーキそばと本場の沖縄そばはちょっと違うようです。
さて、麺業新聞を見ていると、沖縄そばの記事を2つ見つけました。一つは昨年、全麺連が沖縄県で開催されたというものです。沖縄県には行ったことがないので沖縄本場の沖縄そばを食べたことも無いわけですが、全麺連に参加した方の感想では、「何回か沖縄を訪れているが沖縄そばだけはなじめない」、「初めて沖縄に来て沖縄そばを食べたが、もういいという感じだね。スープは美味しいのだが、あの麺がね」などという感想が載っている。
沖縄そばは初めて食べる人にはなじみにくい味のようです・・・
もう一つの記事に、沖縄そば博物館オープンというのがあります。沖縄そば店8店が出店している沖縄そばのテーマパークです。
ホームページはないかと思って検索してみるとありました。
「沖縄そば博物館」
ここに、沖縄そばの歴史なども載っていて沖縄そばについて調べたい場合はなかなか参考になります。
では早速見てみましょう。
~沖縄そばの由来~
私が食べた某メーカーの沖縄ソーキそばのパッケージに沖縄そばの由来が載っている。
沖縄そばの由来
琉球王国は大交易時代と呼ばれた五百年程前から日本本土、朝鮮半島、中国及び東南アジア各国と活発な交易を繰り広げてきました。こうした交流の中で異国の生活習慣や様々な技術を旺盛に吸収しながら、独自の食文化を創り上げたのです。
今でこそ大衆の味として最も親しまれている食品「沖縄そば」ですが、もともとは琉球王国宮廷料理の一品として登場しました。その歴史は四百年以上とされています。
「沖縄そば」は、日本本土で「そば」と呼ばれる麺とは違い、蕎麦粉がまったく入っていない麺です。
沖縄そばの起源は諸説あるようですが、大体は上記のような感じのようです。
~沖縄そばは蕎麦なのか?~
先日ブログで、「かんすいが入っているからラーメンでいいのでは?」と書きました。しかし、沖縄そばは蕎麦粉の入っていない蕎麦として認められているようです。
かんすいを使って、蕎麦粉が全く入っていない麺が蕎麦として認められているとはどういう訳なのでしょう?
沖縄そばは長く、沖縄そばという名称で沖縄県民に愛されてきました。しかし、昭和51年公正取引委員会から「そばの名称は、蕎麦粉が30%以上混入されていること」とする全国生麺類公正取引規約に違反するというクレームが来ました。
その後、沖縄そばという名称を守ろうと交渉を重ね、昭和53年に沖縄そばの名称の使用が認められました。
~沖縄蕎麦ではなく沖縄そば?~
「蕎麦」を「そば」とひらがなで表現するのなら、かんすいを使っていて蕎麦粉の全く入っていない、中華そば、焼きそばなどもそばという名称を使っているのでひらがなで表現すれば問題ないのでは?と思いますが・・・
実際、新聞や先ほど紹介した沖縄そば博物館でもひらがなで「沖縄そば」と表現しているようです。漢字表記かひらがな表記かに関する資料は見つけられなかったのですが、公正取引委員会との交渉でひらがなならOKみたいなことがあったのかなと思います。
でないと一旦クレームを付けた公正取引委員会の立場もありませんし・・・実際どうなのか知ってる人がいたら教えてください。
~沖縄そばの特徴~
沖縄そばの麺は、かん水の代わりに木の灰を真水に浸してその上澄みをとって粉に混ぜるのが昔ながらの製法のようです。スープはカツオと豚骨が基本のようですが、八重山そば、宮古そばなど各地域によってそれぞれ特徴が違うようです。
~ラーメンも支那蕎麦~
最後にもう一度、蕎麦(そば)の名称についてかんがえてみましょう。沖縄蕎麦ではなく沖縄そばならいいんではないかという話もしましたが、実際は漢字でもいいかも知れません。
現在、蕎麦といえばいわゆる日本蕎麦に使う蕎麦を指していると考えるのが普通だと思いますが、もともとラーメンも大正時代ぐらいまでは支那蕎麦といわれていた訳で、それを考えると○○蕎麦あるいは○○そばと蕎麦(そば)の前に言葉がつく場合、それが日本蕎麦を指さない場合もあり、中国から伝わった麺を支那蕎麦と呼ぶのなら、沖縄に古くから伝わる麺も沖縄蕎麦(そば)でいいのではと思います。
麺にも各地それぞれに伝わる歴史があり、それがブランド力を高めます。名称に関する決まりごとも大切ですが、長く呼称されている名称はなるべくなら残して行きたいものです。