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半生麺

~うどんの半生麺の需要~
平成16年7月30日の麺業新聞に「さぬきうどんの本場、香川県で感じたこと」と題し、半生麺についての記事が載っていました。「なか川」の麺百楽直送便の各商品も半生麺ですので、今回は半生麺について考えてみたいと思います。

さて、麺業新聞には2年ぶりに香川県を訪れ、前半部分に、さぬきうどんブームは依然続いていることを感じたということが書いてあり、「うどん商品で大きな変化があったことに気づいた」とあります。その続きに・・・
以下麺業新聞より。

<高松空港の売店がその典型なのだが、売られている商品のほとんどが半生めんになっている。2年前には半生めんがこれほど目立ってはいなかった。生めんや茹めんもあったし乾めんもあった。それが今回はやたらと半生めんが目についたのである。これはと思って売られている商品のメーカー名を見てみると、主役が変わっているような気がする。保存性がありながら食味的にも生めんに近い味を出せる半生めんの製造設備をいち早く導入したところが「勝ち組」になったのではなかろうか。これは新しい発見だった。

全国的に見るとめん類、中でもうどんの土産品は乾めんが多いが、今回香川県を見た限りでは、今後この市場が半生めんに切り替わってくる可能性も見えてきた。

土産品だけではない。首都圏のスーパーなどをみても、乾めん売り場に徐々にうどんの半生めんが増えてきている様な感じである。特に香川県の大手乾めんメーカーの半生うどんが目立ちだしている。そばについても長野県のメーカーの半生そばをスーパーなどでよく見かけるようになった。この動き、しばらくの間目を離せそうにない。>
とあります。

~半生麺、なか川の場合~
これを弊社に照らし合わせてみると、まず、2年前には半生めんがこれほど目立ってはいなかったという部分。

弊社が半生めんを作り始めたのは15年程前の広島ラーメンが始まりですが、2年前といえば、辛辛つけ麺広島流を発売した頃で、この辛辛つけ麺広島流は、広島でつけ麺が流行りだした時期でもあり、弊社の主力商品ともなり、その影響もあって確かに以前より半生めんはよく売れるようになりました。
さらに、郵パックで取り扱っていただいたこともあり、この夏、半生めんは更によく売れました。このように、確かに弊社でも半生めんは他の製品より伸びている感じです。

弊社の半生めんが伸びた原因と、香川県で半生めんが目につくようになった原因は、一致しないかもしれませんが、特に、この2年で伸びているという点では一致しています。

~生麺、半生麺、乾麺の違い~
次に、保存性がありながら食味的にも生めんに近い味を出せる半生めんという部分。

生めん、半生めん、乾めんについて比較すると・・・

生めんは乾燥させない分、茹で時間が短く、逆に乾めんは長くかかるので、手間がかからないという点では、生めんの方が優れています。半生めんはその中間的立ち位置です。

保存性においては、一般に乾めんは1年以上も常温で保存できるのに対して、生めんは要冷蔵で数週間。半生めんは常温保存、要冷蔵どちらもありますが、3ヶ月といったところ。ただしこれは、保存料等によっても変わりますので一概にはいえません。

では、食味はというと、これは、麺の種類によって適性も変るのではないかと思います。

細物(一般的には、そうめん、中華そば、日本そばなど)は、乾めんにおいて、その特徴がよりいっそう引き出せる部分があると思います。細物はどちらかといえば、硬めの方が好まれる場合が多いので、乾めんの茹で上がりは、硬い、又は少し芯が残ったような食感が得られるという点で細物に適しているといえるかと思います。スパゲティなどもそうですね。

反対に生めんはうどんなど太物に向いているのではないでしょうか。モチモチした食感が得られるのは生めんの方で、あまり乾燥させるとどうしても、プリっとした食感が得られにくいのではないかと思います。

では、半生めんの特徴はというと、要するに、生めんと乾めんの中間に位置するということで、ある程度の日持ちがすること、商品によっては常温で保存が可能だということ、また、生めんは賞味期限内でも熟成が進むので(うどんなどでは全く純粋な手打ち方式で作ると熟成は、せいぜい2日)最も美味しい時に食べるというタイミングが難しいが、半生めんは、時間の経過によって、品質の変化が少なく、また、茹で時間は乾めんよりは短く、太物のうどんなどにおいて、調理時間の短縮というメリットが大きい、乾燥による半生めん特有の食感が得られる。ということなどが挙げられます。

以上、一般的にいえると思われることを書きましたが、各メーカーそれぞれの商品の特徴があり、一概にいえない部分もあると思います。しかし、保存性がありながら食味的にも生めんに近い味を出せる半生めんということは、確かに特徴としてあり、更に細物においては前述のように、生めんに無い食感をも出せるという点において、半生めん市場が伸びている理由のひとつがあるのではないかと思います。

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