そば、うどんの雑学
~新そば~
新そばの旬は、現在は10月初旬から年内一杯です。
この時期に風味のよい新そばが味わえます。
生粉打ち(100%そば粉使用)が当たり前だった江戸・元禄期は、10月初旬から遅くとも節分までで、それ以降はそばは食べませんでした。つなぎが普及していなかったため、シーズンを越すとそばがつながらなかったからで、そばはまさに季節の食べ物でした。
現在では、一年中、しかも風味の良いそばが楽しめます。
これは季節が日本と逆のオーストラリア産のそば粉を用いる店が増えてきているためです。
~「たぬき」の違い~
「たぬき」は、各地で違ったメニューになります。
東京=揚げ玉入りのそば、またはうどん
大阪=油揚げ入りのそば
京都=あんかけのそば、またはうどん
と、全然違ったメニューになります。
東京では「種抜き」の詰まったものが「たぬき」なのですが、
他の2地域では上記のような内容になるのが一般的のようです。
なぜ違ってくるか、その原因はよくわかっていません・・・。
~うどんとそばの長さ~
なが~いうどんもあれば、極端に短いそばもあります。(まぁ、そばの場合はそば粉の割合が多いとつながり難い為、仕方なくそうなっている場合もありますが)
うどんやそばには、決まった長さはあるのでしょうか?
昔は「うどんは一尺(約30cm)、そば八寸(約24cm)」で打て、といわれていました。
うどんは途中で噛み切ることを計算に入れた長さ。
そばはひと息にすすり込んで喉につかえない長さ。
それぞれに旨さを感じる長さがあるようです。
一口に「うどん」、「そば」といってもその中身は様々なので一概にはいえませんが・・・
~「年越しそば」の由来~
これには各地に色々な説があります。
・年末にそばを食べると運が向く、という説
・そばの実の形が、邪気を払う三角の形をしているから、という説
・そばの形状から、身代が細く長く延びるように、長寿であるように、と願った説
・そばが切れやすいことから、旧年の災厄を切り捨てるために、という説
・金箔を延ばすとき、そば粉を使うことから、金を伸ばすという縁起で始まった説
・植物としてのそばが風雨に強いことから、惓土重来を期して食べる、という説
等々の説が、各地でいわれています。