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食と健康

~アメリカの食と健康~
前回のテーマがスローフードだったので、アメリカの食と健康をその対極、ファストフードをテーマにみていきたいと思います。

スローフードはマクドナルド出店の反発から始まったことは前回述べましたが、今回はそのマクドナルド始め、アメリカのファストフード業界と健康に関する話題です。

日経流通新聞(2007.3.23)に次のような記事が載っています。

<米ファストフード批判やまず 「健康」実は高カロリー>と題し、
マクドナルドなどの米ファストフード各社が、健康イメージを強調しようとして導入したサラダや鶏肉(チキン)を使ったメニューが実は高カロリーであることが明らかになったというものです。

米ファストフード各社は定番のハンバーガーとフライドポテトなどの組み合わせが脂肪の多さとカロリーの高さで不健康食の代表と指摘されたことで、こぞって健康イメージのメニューを採用したが、実態は不健康のままになっているということです。

その理由は、ドレッシングやチーズなどが加わるため、1食当たりのカロリーでは高くなるということです。アメリカでは肥満人口の増加が社会問題になったことから、外食産業では来年5月を目途にニューヨーク市のレストランでトランス脂肪酸(TFA)を含む食品の提供が禁止になるなど、食に関連した健康議論が一段と高まっているようです。

では、日本はどうでしょうか?
日本経済新聞(2007.3.23)に野菜ソムリエについての記事が載っています。

<日本の食と健康>
食事による健康づくりを学ぶ食育などを通じ、効果的な野菜の食べ方に興味を持つ消費者が増えており、野菜、果物に関する商品を売ったり、食べ方を指南する野菜ソムリエが注目されてきているようです。

野菜ソムリエとは・・・
有限責任中間法人、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会(東京・渋谷、福井栄治理事長)が2001年に始めた民間資格。野菜や果物の料理方法から流通の仕組みまで学ぶ。初級、中級、上級に分類、初級の有資格者は1万人を超えた。

著名タレントが取得して知名度が上がったため主婦やOLの間で人気が高いが、小売業や外食産業も有資格者を育成中。通学教育に加え、4月からはDVDなどによる通信教育でも資格を取得できるようになる。

このように、アメリカ、日本ともに食と健康に対する意識は高まってきていますが、その一方で健康情報の氾濫というものもあります。では、これらの健康情報をどのように判断すればいいのでしょうか?

健康情報の科学的根拠となるものに疫学研究があります。

疫学研究とは・・・
ある病気の予防に役立ちそうな事柄とその予防効果との因果関係などを、多数の人を対象に調査し統計的に解析する学問・研究のこと。患者を対象にする場合は臨床研究と呼ぶこともある。

しかし、ひとくちに疫学研究といっても、研究対象が人かどうか、論文に発表されているか、研究手法が無作為に割り付けた臨床試験や追加調査か、また複数の研究で支持されているかなど様々なレベルのものがあり、また、研究結果が出て売れている健康食品について、メーカーがその研究資金を提供していることが多いという報告もあり、健康情報は多角的にみないと誤った情報を信じてしまうことにもなりかねないという危険もあります。

~まとめ~
食と健康という非常に難しい話なので、どうまとめればいいのか思案してしまいますが、ひとつは、自分が食べたいものを食べるということも大切かと思います。人間の体はよく出来ており、不足がちなものを欲するようになっていますので、まずは自分の食欲を信じてみるのもいいのではないでしょうか?

そして、よくテレビなどのグルメ番組でリポーターが食べてすぐ「うまい!」と言っているのを見かけます。食べたときに美味しいと感じることも大切ですが、いい食材をいい調理方法で作った料理というのは食べた後に余韻が残るというか、後口がいいというか、消化しながらおいしさを感じるといった感じです。そういうものが体にもいい料理なのではないかと思います。そういう料理は少しするとまた食べたくなります。 

なか川の麺づくりでもそういう麺を求めて作って行きたいと思いますので、
これからも宜しくお願いいたします。(2007.3.24)

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