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ご当地ラーメンランキング

アンケート結果の信憑性について、
これまで、いろいろなアンケート結果について考察してきましたが、「食と健康」(2007.3月号)という本に、消費者調査のアンケート結果はあてにならないという話が出ていたので紹介します。

そば、うどんのはなしで
麺類の地域ブランド力について考えましたが、こちらのデータも日本流通新聞の消費者アンケートの結果から考察していますので、アンケートの結果というものをどのようにとらえればよいのかということについて、もう一度「食と健康」の記事から考えてみたいと思います。

ではまず、記事の内容です。
「消費者は何も語れない 潜在的強制力を解明する。
潜在的強制力・・・文化・生活習慣・時代の気分」

よく考えると当たり前のことですが、消費者の行動は、消費者自身も自覚していない無意識下の行動が大半です。

あるマーケティングの本に、
「消費者の行動の95%は潜在意識化の行動である」と書かれています。無意識下で使われる商品の意味を「なぜ?」と質問しても無駄です。聞かれると自分を正当化したり、とりあえず答えるというのが消費者アンケートです。
そんな調査結果を鵜呑みには出来ません。

それならば「消費者行動を解明するなんて無駄」なのかと言うと、そういうわけでもありません。無意識下ですが、消費者は決して無秩序な行動をとったりはしません。
無意識下の行動の裏には、これまでのマーケティング理論では明らかにできなかった、見えない大きな力が働いています。

無意識下の行動の裏に潜んでいる大きな力を、
「潜在的強制力」と呼びます。
潜在的強制力でわたしが注目するのが、
日本文化や生活習慣、時代の気分です。
この潜在的強制力の存在を確認し、消費者行動に及ぼす力学を解明することが、潜在市場においては重要です。

ということのようです。
確かに、アンケートって適当にでも、何かを答えようとしますよね。どっちでもいいってことも多いですし。

しかし、無秩序な行動をとったりはしない・・・無意識下の行動の裏には、見えない大きな力が働いている。
確かにそうかもしれません。少し難しい文章でなんとなく納得させられているという気もしないではないですが、これからの考察は、アンケートを鵜呑みにしないで、見えない大きな力にまで迫ってみたいと思います!(難しそうですが、そういう気持ちで)


ということで、
前置きが長くなりましたが“らーめんのはなし”の本題に入ります。“好きなご当地ラーメンは?”というアンケート結果。
麺業新聞(2007.3.2)からです。

ラーメンには流行があります。
日本で最初にブームになったのは、「札幌ラーメン」です。
その後、「博多ラーメン」がブームとなり、以降「喜多方ラーメン」、「和歌山ラーメン」、「徳島ラーメン」など全国各地のご当地ラーメンが次々と注目され、ご当地ラーメンブームとなり現在に至っています。

朝日新聞の2月20日付朝刊で同社のアスパラクラブの会員を対象に行った「好きなご当地ラーメンは?」というアンケート結果を紹介します。このアンケートでは、50歳以上をネクストエージとして、それ以下(49歳以下)に分けて分析を行い、3万1425人が回答したトップ10を紹介しています。

結果は・・・

順位  50歳以上   49歳以下
1   札幌ラーメン   博多ラーメン
2   博多ラーメン   札幌ラーメン
3   喜多方ラーメン 喜多方ラーメン
4   東京ラーメン   東京ラーメン
5   旭川ラーメン   旭川ラーメン
6   尾道ラーメン   和歌山ラーメン
7   熊本ラーメン   尾道ラーメン
8   和歌山ラーメン 横浜ラーメン
9   横浜ラーメン   京都ラーメン
10 高山ラーメン   函館ラーメン

となっています。

さて、このアンケート結果について、
麺業新聞の記事の続きをみてみましょう。

「トップ3には「札幌ラーメン」「博多ラーメン」「喜多方ラーメン」がいずれもランクインされており、「日本三大ご当地ラーメン」といえそうだ。ただ、49歳以下ではトップが「札幌ラーメン」から「博多ラーメン」に入れ代わっている。これはラーメンを最も食べる青春時代に流行していたご当地ラーメンの影響があるものと思われる。」

「トップ10に入っているものを見ても50歳以上で7位と10位に挙げられた「熊本ラーメン」と「高山ラーメン」が49歳以下では姿を消し、代わって9位と10位に「京都ラーメン」と「函館ラーメン」が入っている。これもまた、青春時代にブームだったご当地ラーメンの影響だろう。」

「ところで、このトップ10で注目したいのは、「東京ラーメン」と「横浜ラーメン」である。「東京ラーメン」はいずれも4位にランクされ、「横浜ラーメン」も9位と8位にランクされている。」

「だが、「東京ラーメン」「横浜ラーメン」のいずれも明確なイメージは湧いてこない。他の例えば「札幌ラーメン」なら、味噌味スープで熟成太めん、「博多ラーメン」なら豚骨スープで少加水の細めん、「喜多方ラーメン」なら、魚介系スープに多加水太めんといった明確なイメージがあるのに対してである。」

「「東京ラーメン」も「横浜ラーメン」も強いていえば「昔ながらの支那そば」ということになるのだろうか。ここは製麺業界も含めて、明確なイメージ作りを行っていく必要があるのではないだろうか・・・。」

~まとめ~
個人的には、広島ラーメンが入っていないのは残念ですが、麺類の地域ブランド力で喜多方ラーメンがラーメン部門としては1位(長崎ちゃんぽん麺はラーメンではないとして)だったことを考えると、「札幌ラーメン」「博多ラーメン」「喜多方ラーメン」はまさに「日本三大ご当地ラーメン」といえそうです。

しかし、麺類の地域ブランド力のところでも書いた一文、「意外だったのは、それ以降で、ラーメンがひとつも入っていないこと。博多ラーメンや札幌ラーメンより、そんなに長崎ちゃんぽんや喜多方ラーメンはブランド力高いんだーって感じです。」にもあるように、“好きなご当地ラーメンは?”というアンケートと、“麺類の地域ブランド力”のアンケート結果の違いは何なのでしょうか?
大手外食チェーン店の影響だけとも思えないのですが・・・。

“好きなご当地ラーメンは?”のアンケート結果により益々わからなくなってきてしまいました。

それから、麺業新聞では「東京ラーメン」、「横浜ラーメン」のいずれも明確なイメージは湧いてこない。といことですが、東京ラーメンについては、ラーメンのはなしでその特徴、歴史等、書いていますので、宜しければ参照してみてください。
なにしろ東京ラーメンは、日本最初のラーメンと言われていますから。

そうなると、横浜ラーメンとの違いは何なのか?ということになりますが、横浜ラーメンはまだラーメンのはなしで取り上げてないですね。

ここで簡単に説明しておきます。

~横浜ラーメン~
横浜といえば中華街、全国の有名ラーメン店を集めたラーメン博物館などが一般的には有名だと思いますが、それとは別に、横浜駅西口の「吉村家」を元祖とする「家系ラーメン」があります。
コテコテの豚骨醤油スープに、加水の少ない平打ちの極太麺(切刃番手=12~14)、トッピングは大ぶりのチャーシュー1枚・ほうれん草・海苔3枚・ネギというのが定番です。

というように、違いはあり、家系ラーメンはラーメン通の間ではかなり有名だと思いますが、全国的に、横浜ラーメンはちょっとピンとこないかも知れませんね。

~広島ラーメンについて~
最後に、広島ラーメンについてもふれておきたいと思います。
広島ラーメンも地元では有名店もあり、歴史的背景もありますが、なんでもありの広島ラーメンという部分もあり、それは地理的条件で、博多ラーメンと東京ラーメンをある意味あわせたような豚骨醤油スープというものが逆に、明確なイメージ作りという面で多少、弱いのかも知れません。

しかし、“これはこうなのだ”というこだわりは必要な部分もあるとは思いますが、そのことに縛られすぎると、その後の進歩の足かせになることもあると思います。
“ラーメン一筋、頑固一徹職人気質”もまた魅力的ではありますが、いろいろなことを試しながら、形が少しずつ変わることがあってもいいと思います。

イメージ作りも大切かもしれませんが、いろいろないいものを取り入れた広島ラーメンというものを今後も作っていきたいと思いますので、これからも宜しくお願い致します。(2007.3.3)

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